
2026年基準地価は5年連続上昇 住宅購入者が知っておきたい「土地価格」の見方
「地価が上がっている」
「土地価格が上昇している」
このようなニュースを見ると、これから土地や住宅を購入する方は、
「今のうちに買った方がよいのだろうか」
「この土地の価格は適正なのだろうか」
「これからもっと高くなるのだろうか」
と気になるかもしれません。
2026年の基準地価では、全国平均で住宅地・商業地・工業地のいずれも上昇しました。
埼玉県でも住宅地は前年比1.6%、商業地は3.3%上昇しています。
しかし、
「地価が上がっているから、今売り出されている土地はすべて高くなっている」
というわけではありません。
土地には、
公示地価。
基準地価。
路線価。
そして実際に市場で売買される価格。
など、いくつもの「価格」があります。
住宅購入では、それぞれの数字の意味を理解したうえで、
「自分が検討している土地はいくらなら妥当なのか」
を考えることが大切です。
今回は、東松山市・比企郡などで土地や住宅を購入する方に向けて、2026年の基準地価をきっかけに「土地価格の見方」を考えてみます。
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2026年の基準地価は全国で上昇
2026年の基準地価では、全国平均の対前年変動率が、
住宅地 +1.0%
商業地 +2.9%
工業地 +3.3%
となりました。
住宅地・商業地とも全国的には上昇傾向が続いています。
一方、埼玉県では、
住宅地 +1.6%
商業地 +3.3%
工業地 +2.8%
となっています。
住宅地と商業地は5年連続、工業地は13年連続の上昇です。
ただし、この数字はあくまでも「平均」です。
埼玉県内のすべての土地が1年間で1.6%値上がりした、という意味ではありません。
住宅購入者にとっては、まずここを理解しておくことが重要です。
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そもそも「基準地価」とは?
基準地価は、都道府県が毎年7月1日時点の基準地について調査し、公表する土地価格です。
不動産鑑定士による鑑定評価をもとに、都道府県知事が基準地の正常な価格を判定します。
一般の土地取引価格を考える際の指標の一つとして利用されています。
つまり、
実際に売り出されている土地の販売価格そのものを調査した数字ではありません。
ここが住宅購入では重要なポイントです。
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土地にはいくつもの「価格」があります
土地を探していると、
公示地価。
基準地価。
路線価。
固定資産税評価額。
売出価格。
成約価格。
など、さまざまな数字を目にすることがあります。
これらはすべて同じ意味ではありません。
例えば、
公示地価・基準地価
一般の土地取引価格を考えるうえで重要な公的指標です。
路線価
主として相続税や贈与税の土地評価に使用されます。
固定資産税評価額
固定資産税などを計算するための評価に利用されます。
売出価格
売主が「この価格で売りたい」と市場に出している価格です。
成約価格
実際に売主と買主が合意し、取引が成立した価格です。
住宅購入で最終的に重要になるのは、
「実際の市場では、条件の近い土地がどの程度の価格で取引されているのか」
という点です。
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「路線価が○万円だから、この土地は安い」とは判断できません
土地を探している方が路線価を調べ、
「路線価より売出価格がかなり高い」
と感じることがあります。
例えば路線価から計算した土地評価が1,500万円程度なのに、2,000万円で販売されていたとします。
これだけを見て、
「500万円も高い」
とは判断できません。
路線価は、そもそも不動産の販売価格を決めるための数字ではないからです。
同様に、
「路線価より少し高いだけだから、この土地はお買い得」
とも限りません。
住宅購入で路線価を見る場合には、
土地価格を考える参考資料の一つ
という位置づけにしておく方がよいでしょう。
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基準地価が上昇しても、すべての売地が同じ割合で上がるわけではありません
例えば埼玉県の住宅地平均が1.6%上昇したとしても、
昨年2,000万円だった土地が、
2,000万円×1.016=2,032万円
になるという意味ではありません。
実際の土地価格には、
駅からの距離。
土地面積。
土地の形。
間口。
接道状況。
道路幅員。
用途地域。
建ぺい率・容積率。
上下水道。
高低差。
日当たり。
周辺環境。
ハザード情報。
そして地域の住宅需要。
など、さまざまな条件が影響します。
地価の平均上昇率と、個別の土地価格は分けて考える必要があります。
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土地購入では「坪単価」だけを比べない
土地探しでは、
「こちらは坪30万円」
「こちらは坪25万円」
という比較をすることがあります。
坪単価は土地価格を比較するときに便利な指標です。
しかし、坪単価が安い方が必ず得とは限りません。
例えば同じ50坪でも、
整形地。
旗竿地。
間口の狭い土地。
高低差のある土地。
前面道路が広い土地。
狭い道路に接する土地。
では利用しやすさが違います。
さらに、
水道の引込みが必要。
造成工事が必要。
擁壁工事が必要。
古家の解体が必要。
といった土地では、購入後に別途費用がかかります。
住宅購入では、
土地価格÷面積だけではなく、「住宅を建てられる状態にするまでいくら必要なのか」
まで考えることが重要です。
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「安い土地」には理由があるかもしれません
土地を探していると、周辺相場よりかなり安い物件が見つかることがあります。
もちろん、売主の事情などによって価格を抑えている場合もあります。
しかし、
土地の形が使いにくい。
道路条件に確認事項がある。
高低差が大きい。
市街化調整区域である。
上下水道の整備に費用がかかる。
建築条件に制約がある。
災害リスクについて確認が必要。
といった理由が価格に反映されている可能性もあります。
したがって、
「安いから買う」のではなく、「なぜこの価格なのか」を確認する
ことが大切です。
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反対に「高い土地」にも理由があります
駅に近い。
買物施設が充実している。
整形地である。
道路条件がよい。
住宅地として人気がある。
建築しやすい大きさである。
こうした土地は、周辺の土地より価格が高くなることがあります。
住宅購入では、
「高い=割高」
とも限りません。
多少土地価格が高くても、
造成費がほとんどかからない。
水道が整備されている。
希望する住宅を建てやすい。
通勤・通学が便利。
将来売却するときにも一定の住宅需要が期待できる。
という土地であれば、購入者にとって価値がある場合があります。
重要なのは、
価格の高い・安いではなく、その価格になっている理由を理解すること
です。
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土地+注文住宅では「土地を安く買うこと」が目的ではありません
土地を購入して注文住宅を建てる場合には、土地価格に目が向きやすくなります。
しかし本来の目的は、
土地を安く買うことではなく、希望する住宅を予算内で完成させること
です。
例えば、
土地 1,500万円
建物 2,800万円
外構 200万円
土地造成・水道等 200万円
諸費用 300万円
なら、総額は5,000万円程度になります。
一方、
土地が1,300万円でも、
造成や擁壁、水道、解体などに500万円必要であれば、必ずしもこちらが安いとは限りません。
土地探しでは、
土地価格+建物+土地に必要な工事+諸費用
という総額で比較することが重要です。
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新築戸建では「土地と建物を合わせた価格」で考える
建売住宅の場合には、土地と建物がセットで販売されています。
そのため、
「この地域の土地は坪○万円だから、建物価格はこのくらいだろう」
と単純に分けて考えることが難しい場合があります。
新築戸建の価格は、
土地取得費。
建築費。
造成費。
外構。
販売経費。
市場の需給。
などを含めて設定されています。
したがって購入者としては、
近隣の新築戸建。
中古戸建。
売地。
なども見ながら、
そのエリアで総額としてどの程度の住宅が選べるのか
を比較する方が現実的です。
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中古戸建は「建物価格」と「土地の価値」を分けて考えてみる
中古戸建を購入するときには、建物だけに目が向きがちです。
内装がきれい。
キッチンが新しい。
間取りが気に入った。
といったことも大切です。
しかし、長期間所有する住宅では土地も重要です。
例えば、
駅からの距離。
土地の広さ。
形状。
接道。
高低差。
再建築の条件。
周辺の住宅需要。
などは、建物が古くなっても残る条件です。
中古戸建を見るときには、
「現在の建物にいくらの価値を感じるか」と「この土地そのものをどう評価するか」
を少し分けて考えてみると、価格を理解しやすくなります。
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東京都の地価上昇を東松山市・比企郡へそのまま当てはめない
2026年の基準地価では、東京都全域の商業地が前年比11.4%上昇するなど、大きな上昇が見られました。
こうしたニュースを見ると、
「首都圏ならどこでも土地が上がっているのでは」
と感じるかもしれません。
しかし、東京都心の商業地と東松山市・比企郡の住宅地では、土地を必要としている人も利用目的も異なります。
東松山市・比企郡では、
駅徒歩圏の住宅地。
郊外の住宅地。
大型分譲地。
市街化調整区域。
広い土地。
古家付き土地。
など、同じ地域でも条件が大きく異なります。
したがって、
「首都圏の地価が上がっている」という大きなニュースと、購入候補となる土地の価格は分けて考える
必要があります。
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同じ東松山市内でも土地価格は違います
土地価格は市町村単位だけで決まるものでもありません。
例えば同じ東松山市でも、
東松山駅から徒歩圏。
駅から離れた住宅地。
郊外の広い土地。
市街化調整区域。
では需要が異なります。
さらに同じ住宅地でも、
南道路か北道路か。
整形地か不整形地か。
道路幅員はどうか。
高低差があるか。
土地面積は需要に合っているか。
といった違いがあります。
比企郡でも同様です。
そのため、
「東松山市の坪単価はいくらですか」
という一つの数字だけで土地を判断することは難しいのです。
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「地価が上がっているから早く買わなければ」と焦る必要はありません
地価上昇のニュースを見ると、
「来年はもっと高くなるかもしれない」
「今買わないと手が届かなくなるかもしれない」
と焦ることがあります。
しかし、将来の地価を正確に予測することはできません。
また住宅購入では、土地価格だけでなく、
住宅ローン金利。
建築費。
自己資金。
毎月の返済額。
固定資産税。
将来の修繕費。
家族構成。
今後の収入。
なども関係します。
地価だけを予想して購入時期を決めるのではなく、
自分たちの資金計画と希望条件が整ったときに、納得できる不動産を選ぶ
ことの方が大切です。
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公示地価や基準地価は「答え」ではなく「参考資料」
では、住宅購入者にとって公示地価や基準地価を見る意味がないのでしょうか。
そのようなことはありません。
例えば、
この地域の地価は上昇傾向なのか。
横ばいなのか。
下落傾向なのか。
駅周辺と郊外でどの程度違うのか。
周辺地域と比較して価格水準はどうなのか。
といった大きな流れを把握するには役立ちます。
ただし、
公示地価や基準地価から、そのまま購入すべき土地の価格を計算するものではありません。
公的な地価情報と実際の売出物件、過去の取引事例などを組み合わせて見ることが重要です。
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売出価格と「実際に売れた価格」も違います
住宅購入者がインターネットで簡単に確認できるのは、現在販売されている物件の「売出価格」です。
しかし売出価格は、
売主が現在希望している価格
です。
実際にその価格で取引が成立したとは限りません。
一方、実際の取引価格については、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」などで地域の取引情報を確認する方法があります。
土地価格を考えるときには、
公示地価・基準地価。
現在の売出物件。
過去の取引事例。
そして対象土地そのものの条件。
を総合的に見ることが大切です。
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土地価格を見るときは「同じ条件に近い土地」を比較する
購入候補の土地が2,000万円だったとします。
価格が適正か考えるときに、
市内で売られている土地をすべて比較してもあまり意味がありません。
できるだけ、
同じような駅距離。
同じ用途地域。
近い土地面積。
似た道路条件。
近い住宅環境。
などの土地と比較します。
例えば駅徒歩10分の整形地と、駅から数キロ離れた市街化調整区域の土地を坪単価だけで比べても、適切な比較にはなりにくいでしょう。
不動産価格は「似たもの同士を比べる」ことが基本です。
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将来売却するときのことも少し考えてみる
自宅として土地や住宅を購入する場合、最も大切なのは自分たちが暮らしやすいことです。
しかし住宅は長期間所有するものです。
転勤。
家族構成の変化。
親との同居。
老後の住み替え。
などによって、将来売却する可能性もあります。
そのため購入時には、
「今、自分が気に入っているか」
だけでなく、
「将来この土地を必要とする人もいそうか」
という視点を少し持っておくことも役立ちます。
駅距離。
土地面積。
道路条件。
土地の形。
生活利便性。
建築上の制限。
などは、将来の売却でも関係する可能性があります。
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東松山市・比企郡で土地を購入するときに確認したいこと
東松山市・比企郡で土地を探す場合には、価格と面積だけでなく、
① 市街化区域か市街化調整区域か
② どのような建物を建築できるか
③ 道路条件に問題はないか
④ 上下水道はどのようになっているか
⑤ 土地の高低差や造成工事は必要か
⑥ ハザード情報はどうなっているか
⑦ 周辺にどの程度の住宅需要があるか
などを確認していきます。
特に郊外では、
「土地が広くて安い」
ことが魅力になる一方で、造成や維持管理など別の負担が生じることもあります。
購入価格だけでなく、実際に住宅として利用するための総額と条件を見ること
が重要です。
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住宅購入者が土地価格を見るときの5つの視点
土地価格を判断するときには、次の5つに分けて考えると分かりやすくなります。
① 公的な地価情報
公示地価・基準地価などから地域の価格水準や動きを確認します。
② 実際の取引価格
周辺でどの程度の価格で取引されているのかを確認します。
③ 現在の売出価格
競合する土地がいくらで販売されているのかを見ます。
④ その土地固有の条件
面積、形、道路、高低差、法令上の制限などを確認します。
⑤ 購入後に必要となる費用
造成、水道、解体、外構なども含めて考えます。
一つの数字だけで、
「高い」
「安い」
と決めないことがポイントです。
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まとめ 地価上昇のニュースより「その土地がなぜその価格なのか」を見る
2026年の基準地価では、全国的に地価上昇が続き、埼玉県でも住宅地・商業地が5年連続で上昇しました。
しかし住宅購入者にとって重要なのは、
「全国で地価が何%上がったか」だけではありません。
購入を検討している土地が、
なぜこの価格なのか。
周辺の取引と比べてどうなのか。
住宅を建てるために追加費用はいくら必要なのか。
自分たちの暮らしに合っているのか。
将来も利用しやすい土地なのか。
こうしたことを一つずつ確認することが大切です。
公示地価。
基準地価。
路線価。
実際の取引価格。
売出価格。
それぞれの数字には異なる意味があります。
土地探しでは、一つの数字だけを「正解」と考えるのではなく、
複数の情報を使いながら、その土地そのものを見る。
これが重要です。
FFP不動産コンサルティング株式会社では、東松山市・比企郡を中心に埼玉県内・東京都内で、土地、新築戸建、中古戸建、マンションなどの不動産購入についてご相談を承っています。
「この土地の価格は周辺と比べてどうなのか」
「土地を購入して注文住宅を建てると総額はいくらになるのか」
「市街化調整区域の土地を検討しているが建築できるのか」
「新築戸建と土地からの注文住宅のどちらが予算に合うのか」
といった住宅探しの段階からでもご相談ください。
地価上昇のニュースを見て、住宅購入を急ぐ必要はありません。
大切なのは、「地価が上がっているから買う」のではなく、その土地の価格と条件を理解し、自分たちに合った不動産を選ぶことです。
※本コラムは、2026年の基準地価および住宅・土地購入について一般的な情報をご紹介するものです。実際の不動産価格は、立地、道路、土地形状、法令上の制限、需給、市場動向等によって異なります。また、公示地価・基準地価・路線価等は、それぞれ制度上の目的や価格時点が異なります。実際の購入判断では、対象不動産の個別条件と最新の公表資料をご確認ください。
監修・執筆:FFP不動産コンサルティング
代表 藤本 元純
