中古住宅でも住宅ローンは使える? 購入前に確認したいフラット35・物件条件・適合証明の画像

中古住宅でも住宅ローンは使える? 購入前に確認したいフラット35・物件条件・適合証明

購入編

住宅を購入するとき、多くの方が最初に考えるのは、

「いくらまで住宅ローンを借りられるだろう」

「変動金利と固定金利のどちらがよいだろう」

「毎月の返済はいくらになるだろう」

といったことではないでしょうか。

もちろん、どれも大切です。

しかし中古住宅を購入するときには、もう一つ確認しておきたいことがあります。

それが、

「この住宅で、自分が希望する住宅ローンを利用できるのか」

という点です。

住宅ローンでは、購入者本人の年収や勤務先、借入状況などだけが審査されるわけではありません。

購入する土地や建物についても確認されます。

そのため、

「自分は住宅ローンを借りられるはずだから、どの中古住宅でも購入できる」

とは限りません。

今回は、東松山市・比企郡などで中古戸建や中古マンションを購入する方に向けて、住宅ローンと物件選びの関係、そして全期間固定金利型の【フラット35】について考えてみます。

────────────

住宅ローンには「人の審査」と「物件の確認」があります


住宅ローンを申し込むときには、一般的に、

年齢。

年収。

勤務先。

勤続年数。

他の借入れ。

返済負担。

健康状態や団体信用生命保険。

などが確認されます。

こうした内容は主に「借りる人」に関するものです。

一方で、住宅ローンは不動産を担保として長期間融資する仕組みです。

そのため金融機関は、

購入する住宅がどのような不動産なのか

についても確認します。

例えば、

土地や建物の登記。

接道状況。

建物の用途。

建築上の制限。

増改築の状況。

建物と登記内容の関係。

などが関係することがあります。

つまり住宅購入では、

「自分が借りられるか」と「その住宅に融資できるか」は別々の確認事項

なのです。

────────────

新築住宅と中古住宅では住宅ローンの確認方法も違うことがあります


新築分譲住宅の販売図面を見ると、

「フラット35利用可」

「フラット35S対応」

などと記載されていることがあります。

新築住宅では、販売会社や建築会社が住宅ローンを利用する購入者を想定し、建築段階から必要な検査や書類を準備している物件も多くあります。

一方、中古住宅は事情がさまざまです。

築5年の住宅もあれば、築30年、40年の住宅もあります。

建築当時の資料が残っている住宅もあれば、ほとんど残っていない住宅もあります。

増築やリフォームを繰り返していることもあります。

そのため中古住宅では、

気に入った住宅を見つけた後に、希望する住宅ローンが利用できるかを個別に確認する

という場面が出てきます。

────────────

【フラット35】とはどのような住宅ローン?


住宅ローンの選択肢の一つに【フラット35】があります。

【フラット35】は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している全期間固定金利型の住宅ローンです。

借入時に返済終了までの金利が決まるため、借入後に市場金利が上昇しても、基本となる借入金利が途中で変わらないことが特徴です。

そのため、

「将来の金利上昇が心配」

「毎月の返済額をできるだけ安定させたい」

「長期間の返済計画を立てやすくしたい」

という方にとって、選択肢の一つになります。

ただし、

【フラット35】は購入者本人の条件を満たせば、どの住宅でも使えるという住宅ローンではありません。

住宅そのものにも所定の条件があります。

────────────

中古住宅で【フラット35】を使うには物件側の基準があります


中古住宅で【フラット35】を利用する場合、住宅金融支援機構が定める技術基準への適合が必要です。

例えば、中古住宅の技術基準には、

敷地の接道。

住宅の床面積。

住宅として必要な設備や間取り。

建物の構造。

耐久性。

耐震性に関する事項。

などがあります。

一戸建ての場合、床面積は原則50㎡以上、マンションなどの共同住宅では原則30㎡以上といった基準も設けられています。

したがって、

「中古住宅だからフラット35が使える」

のではなく、

「中古住宅の中でも所定の技術基準に適合する住宅なら利用できる」

と考える方が正確です。

────────────

原則は物件検査ですが、省略できる中古住宅もあります


中古住宅で【フラット35】を利用する場合には、原則として検査機関や適合証明技術者による物件検査を受け、技術基準への適合を確認します。

基準に適合すれば、適合証明書が交付されます。

ただし、すべての中古住宅で必ず新たに物件検査を行うとは限りません。

例えば、

「中古マンションらくらくフラット35」

に登録されているマンションでは、所定の申出書を金融機関へ提出することで物件検査を省略できる場合があります。

また、一定の要件を満たす中古住宅についても、「中古住宅に関する確認書」などを提出することで物件検査を省略できる仕組みがあります。

そのため中古住宅を検討するときには、

「フラット35は使えますか」

だけでなく、

「この物件では、どのような手続きが必要ですか」

まで確認することが大切です。

────────────

適合証明書があれば「建物に問題がない」という意味ではありません


ここは購入者の方にも知っておいていただきたいところです。

【フラット35】の適合証明が取得できたとしても、

「この住宅には欠陥が一切ありません」

「今後故障するところはありません」

「建物性能がすべて保証されています」

という意味ではありません。

住宅金融支援機構も、適合証明は定められた検査方法で確認した範囲において、融資条件である技術基準への適否を判断するものであり、施工上の瑕疵がないことや住宅性能そのものを保証するものではないと案内しています。

中古住宅を購入するときには、

住宅ローンのための適合確認

と、

建物そのものの状態確認

を分けて考えましょう。

必要に応じて、建物状況調査(インスペクション)や専門家による確認を検討することも一つの方法です。

────────────

中古住宅では「住宅ローンが使えるか」を契約前に確認したい


住宅探しで避けたいのは、

気に入った住宅が見つかる。

売買契約をする。

住宅ローンを申し込む。

そこで初めて物件側の問題が分かる。

という流れです。

もちろん売買契約には住宅ローン特約を設けるケースもありますが、できるだけ契約前の段階で確認できることは確認しておいた方が安心です。

特に、

「フラット35を利用したい」

「特定の金融機関で借りたい」

「中古住宅を購入してリフォームもしたい」

といった希望がある場合には、物件を決める前から不動産会社や金融機関へ伝えておきましょう。

住宅ローンを物件決定後に考えるのではなく、物件探しと並行して考えること

が中古住宅購入では重要です。

────────────

増築している中古住宅では登記との違いも確認


築年数の経過した中古戸建では、

部屋を増築した。

サンルームを設置した。

車庫を建てた。

建物の一部を改築した。

というケースがあります。

その際、現在の建物と登記内容が一致していないこともあります。

例えば登記上の床面積と、実際の建物面積が大きく違っているケースです。

こうした場合でも必ず住宅ローンが利用できないということではありません。

対応は金融機関や状況によって異なります。

しかし融資審査の過程で、

「この増築部分はどのようなものですか」

「登記を整理してください」

などと確認される可能性があります。

中古住宅を見るときには、間取りや室内のきれいさだけでなく、

現況と登記が大きく違っていないか

にも目を向けてみましょう。

────────────

接道条件は住宅ローンだけでなく将来の建て替えにも関係します


中古戸建を購入する場合には、土地がどのような道路に接しているかも重要です。

住宅金融支援機構の中古住宅技術基準でも、敷地は原則として一般の交通の用に供する道へ2m以上接することが求められています。

ただし、実際の不動産では、

私道に接している。

建築基準法上の道路について確認が必要。

通行や掘削について確認事項がある。

再建築に一定の条件がある。

といったケースもあります。

これは住宅ローンだけの問題ではありません。

現在の建物を将来建て替える場合や、再び売却する場合にも影響する可能性があります。

中古住宅の購入では、

「今住めるか」だけでなく、「将来も住宅として利用しやすい土地か」

という視点が大切です。

────────────

建築確認関係書類が残っているかも確認してみる


比較的新しい中古住宅であれば、

建築確認済証。

検査済証。

設計図面。

住宅性能評価関係書類。

長期優良住宅関係書類。

などが残っている場合があります。

古い住宅では、すべての書類が残っていないことも珍しくありません。

書類がないから直ちに購入できないということではありません。

しかし、

どの書類が残っているのか。

どのような建物として建築されたのか。

増改築の履歴があるのか。

といったことを確認できる資料は、中古住宅を判断するうえで役立ちます。

住宅ローンの手続きだけでなく、将来リフォームや売却をするときに役立つこともあります。

────────────

「住宅ローンが使いにくい物件=悪い物件」とは限りません

ここも大切です。

住宅ローンを利用しにくい住宅だからといって、その住宅自体が必ず悪いということではありません。

例えば、

古い住宅を現金で購入してリフォームしたい。

建物は解体して土地として利用したい。

一般的な住宅ローンとは別の資金計画がある。

という購入者もいます。

住宅の評価は、

誰が、どのような目的で購入するのか

によって変わります。

ただし一般的な住宅ローンを利用して自宅として購入したい方にとっては、融資を利用できるかどうかは非常に重要です。

自分の資金計画に合わない住宅を無理に選ぶ必要はありません。

────────────

「現金なら買える」と「住宅ローンで買える」は別の話です


不動産には、法律上売買できることと、金融機関が住宅ローンを融資することの間に違いがあります。

そのため、

「売りに出ている住宅なのだから住宅ローンも当然使えるだろう」

とは考えない方がよいでしょう。

現金購入であれば取引できる住宅でも、住宅ローンでは追加確認が必要になる場合があります。

反対に、一つの金融機関で難しい場合でも、別の金融機関や商品では判断が異なることもあります。

住宅ローンの審査基準は金融機関や商品によって違います。

だからこそ、

物件を見つけたら早い段階で具体的な住宅ローン相談へ進む

ことが重要です。

────────────

中古住宅+リフォームの場合は「総予算」で考える


中古住宅の魅力の一つは、新築住宅より購入価格を抑えながら、自分好みにリフォームできる可能性があることです。

例えば、

中古戸建 2,000万円

リフォーム 500万円

諸費用 150万円

であれば、住宅取得全体では2,650万円程度になります。

したがって、

「2,000万円の住宅だから予算内」

と購入価格だけを見るのではなく、

購入費+リフォーム費+諸費用

で考える必要があります。

また住宅ローンとリフォーム費用をどのように借りるかは、金融機関や商品によって異なります。

大きなリフォームを予定している場合には、物件を購入する前から資金計画を金融機関と相談しておくことをおすすめします。

────────────

新築と中古は「住宅価格」だけで比較しない


住宅価格が上昇すると、

「新築は高いから中古住宅にしよう」

と考える方も増えるでしょう。

中古住宅を選択肢に入れること自体は、住宅購入の幅を広げます。

しかし、

新築3,500万円

中古2,500万円

という価格だけで比較するのは十分ではありません。

中古住宅では、

リフォーム。

設備交換。

外壁・屋根。

給湯器。

水回り。

耐震性。

今後の修繕。

などに費用がかかることがあります。

一方、新築住宅でも購入価格が高ければ、その分住宅ローン借入額が大きくなる可能性があります。

大切なのは、

新築か中古かではなく、購入後まで含めた総額が自分たちの予算に合っているか

ということです。

────────────

全期間固定金利を選ぶ人には「返済額が読める」というメリットがあります


金利環境が変化する時期には、

変動金利にするのか。

固定金利にするのか。

迷う方も多いでしょう。

全期間固定金利型には、借入時点で返済終了までの金利が決まることで、将来の返済計画を立てやすいという特徴があります。

一方、変動金利と比較して当初金利が高くなることもあります。

どちらが有利になるかを将来まで正確に予測することはできません。

そのため、

「どちらが一番得か」

だけでなく、

「自分たちの家計は、どの程度の金利変動リスクを受け入れられるか」

という視点で選ぶことが大切です。

────────────

住宅ローンを決めてから物件を探す必要はありません

ここまで読むと、

「それなら先に住宅ローンを完全に決めてから物件を探さないといけないのか」

と思われるかもしれません。

そこまで決める必要はありません。

住宅を探しながら、

変動金利も候補。

固定金利も候補。

フラット35も候補。

という形でも構いません。

大切なのは、

「どの住宅ローンでも使えるだろう」と決めつけないこと

です。

例えばフラット35を有力な候補としているのであれば、気になる中古住宅が見つかった段階で、

技術基準への適合。

物件検査の必要性。

必要書類。

手続きにかかる時間。

などを確認します。

住宅ローンと物件選びを行ったり来たりしながら決めることが、現実的な住宅購入です。

────────────

東松山市・比企郡で中古戸建を探す場合にも物件ごとの確認を


東松山市・比企郡には、

比較的新しい中古戸建。

昭和・平成初期に建築された住宅。

広い土地の住宅。

増築されている住宅。

古家付き土地。

など、さまざまな不動産があります。

中古住宅は一棟ごとに条件が違います。

同じ築年数でも、

建築時期。

維持管理。

リフォーム履歴。

土地の道路条件。

登記状況。

残っている書類。

によって確認する内容は変わります。

そのため、

「築20年以内なら大丈夫」

「大手メーカー施工だから大丈夫」

「きれいにリフォームされているから大丈夫」

と一つの条件だけで判断しないことが大切です。

気に入った住宅について一つずつ確認する。

中古住宅購入では、それが基本になります。

────────────

中古住宅を購入するとき確認したい住宅ローンのポイント


中古住宅を検討するときには、次のようなことを確認してみてください。

① 自分はいくらまで無理なく借りられるか

金融機関が貸せる金額ではなく、無理なく返済を続けられる金額を考えます。

② 希望する住宅ローンは何か

変動金利、固定金利、フラット35など候補を整理します。

③ その住宅で希望するローンを利用できるか

物件側の条件も確認します。

④ 物件検査や追加書類が必要か

フラット35などでは早めに確認します。

⑤ リフォーム費用も含めて借入計画を組めるか

中古住宅では購入後の費用も重要です。

住宅ローンは、

「人」と「家」の両方が揃って初めて成立する

と考えておくと分かりやすいでしょう。

────────────

まとめ 中古住宅は「買いたい」と「買える」を一緒に確認する


中古住宅には、

新築より価格を抑えやすい。

希望する地域で物件を探しやすい。

広い土地を選べることがある。

実際の建物や日当たりを確認して購入できる。

リフォームによって自分好みにできる。

などの魅力があります。

一方で、一棟ごとに築年数や土地・建物の状況が違うため、住宅ローンについても個別の確認が必要になることがあります。

特に【フラット35】を利用したい場合には、

「中古住宅なら使える」

と考えるのではなく、

その住宅が必要な技術基準を満たすのか、物件検査が必要なのか、どのような書類が必要なのか

を確認することが大切です。

住宅探しでは、どうしても、

価格。

立地。

間取り。

築年数。

内装。

などに目が向きます。

しかし、住宅ローンを利用する方にとっては、

「自分がこの住宅を買いたいか」と同時に、「自分の資金計画でこの住宅を買えるか」

も重要です。



FFP不動産コンサルティング株式会社では、東松山市・比企郡を中心に埼玉県内・東京都内で、中古戸建、新築戸建、土地、マンションなどの不動産購入についてご相談を承っています。

「中古住宅を購入したいが住宅ローンが使えるか心配」

「フラット35を利用して中古戸建を購入したい」

「中古住宅を購入してリフォームしたい」

「新築と中古のどちらが自分たちの予算に合うのか比較したい」

といった段階からでもご相談ください。

住宅ローンは、物件が決まってから考え始めるものではありません。

住宅探しと住宅ローンを一緒に進めること。

それが、中古住宅を安心して購入するための大切なポイントの一つではないでしょうか。

※本コラムは、住宅ローンおよび中古住宅購入について一般的な情報をご紹介するものです。【フラット35】の利用条件、技術基準、物件検査、適合証明等は制度改定等により変更される場合があります。最新の内容は住宅金融支援機構、取扱金融機関、適合証明検査機関等へご確認ください。また、住宅ローンの審査結果や融資条件は金融機関、申込人、物件等によって異なります。



”購入編”おすすめ記事

  • 大手企業や機関投資家が不動産へ 住宅購入者が考えたい「将来も選ばれやすい不動産」の見方の画像

    大手企業や機関投資家が不動産へ 住宅購入者が考えたい「将来も選ばれやすい不動産」の見方

    購入編

  • 住宅ローンは「借りられる額」だけで決めない 将来売却するときの残高まで考える住宅購入の画像

    住宅ローンは「借りられる額」だけで決めない 将来売却するときの残高まで考える住宅購入

    購入編

  • 中古戸建を購入するとき建物だけ見ていませんか? 境界・越境・修繕履歴など確認したいポイントの画像

    中古戸建を購入するとき建物だけ見ていませんか? 境界・越境・修繕履歴など確認したいポイント

    購入編

  • 10年国債の利回りが3%に なぜ住宅ローンの固定金利も上がる? 住宅購入者が知っておきたい金利の仕組みの画像

    10年国債の利回りが3%に なぜ住宅ローンの固定金利も上がる? 住宅購入者が知っておきたい金利の仕組み

    購入編

  • 住宅ローンの変動金利が上昇 「金利のある時代」に住宅を購入する人が考えておきたいことの画像

    住宅ローンの変動金利が上昇 「金利のある時代」に住宅を購入する人が考えておきたいこと

    購入編

  • 住宅購入で考えるのは住宅ローンだけではありません 購入後にかかる「住まいの維持費」と資金計画の画像

    住宅購入で考えるのは住宅ローンだけではありません 購入後にかかる「住まいの維持費」と資金計画

    購入編

もっと見る