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マンション購入後5年間は売却できない? 転売禁止の動きと住宅購入者が注意したいこと

購入編

マンション価格の高騰を背景に、短期間での転売を制限しようとする動きが出ています。

2026年10月、東京都千代田区は、区内で計画されている一部の新築分譲マンションについて、購入者が引渡しを受けてから原則5年間は転売できないよう、分譲事業者に要請しました。

また、神戸市では居住実態のないマンションなどに対する「空室税」が検討されているほか、短期間で不動産を売却した場合の課税強化を求める動きもあります。

こうしたニュースは、投資目的でマンションを購入する方だけの問題ではありません。

なぜなら、自分が住むために購入した住宅でも、将来の事情によって売却が必要になる可能性があるからです。

今回は、マンション購入を検討している方に向けて、転売制限の仕組みと、購入前に確認しておきたい注意点を解説します。

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千代田区が要請した「5年間の転売禁止」とは?


東京都千代田区は、投機的な短期転売を抑制するため、区内の一部の新築マンションについて、分譲事業者に次のような対応を求めています。

  • 引渡し後、原則5年間は転売できない旨の特約を設けること

  • 同一建物内で、同一名義による複数住戸の購入を禁止すること

ここで重要なのは、全国のマンションが5年間売却できなくなったわけではないという点です。

今回の要請は、千代田区内の一部の開発計画を対象としたものであり、行政の要請自体に法令上の強制力があるわけではありません。

しかし、分譲事業者が要請を受け入れ、実際の売買契約に転売制限の特約を設けた場合には、購入者にとって重要な契約条件となります。

つまり、法律で一律に禁止されていなくても、購入時に締結する契約によって、将来の売却が制限される可能性があるのです。

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自分が住むための購入でも、5年以内に売却することはある


住宅を購入する際、多くの方は長期間住み続けることを想定しているでしょう。

しかし、購入時には予想していなかった事情が生じることもあります。

例えば、転勤や転職によって住む場所が変わる場合です。

また、結婚や離婚、家族構成の変化、親の介護などによって、現在の住宅が生活に合わなくなることも考えられます。

さらに、収入の減少などによって住宅ローンの返済が難しくなり、売却を検討するケースもあります。

通常、住宅を購入した方は、住宅ローンの残債や権利関係などの問題を整理できれば、売却を検討できます。

しかし、転売制限の特約があるマンションでは、こうした事情が生じた場合にも、契約内容の確認が必要になります。

特に注意したいのは、投資目的ではなく、生活上の事情による売却であっても、当然に転売制限の対象外になるとは限らないことです。

やむを得ない事情による売却が認められるのか、例外があるのかについては、個別の契約内容を確認する必要があります。

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購入前に確認したい転売制限の特約


今後、転売制限のある新築マンションを購入する場合には、物件価格や間取り、立地条件だけでなく、売買契約の内容にも注意する必要があります。

特に確認したいのは、転売制限の期間と、その期間中に売却する必要が生じた場合の取扱いです。

例えば、次のような点です。

  • 転売が制限される期間はいつからいつまでか

  • 転勤や離婚、死亡などの場合に例外が認められるか

  • 制限に違反した場合、どのような契約上の責任が生じるか

  • 相続や贈与などによる所有権の移転はどう扱われるか

これらは、すべてのマンションで同じ条件になるとは限りません。

また、「5年間は転売できない」という表現だけで、具体的な法的効果まで判断することもできません。

購入を検討しているマンションに転売制限が設けられている場合には、契約締結前に特約の内容を確認し、不明な点は分譲事業者などに説明を求めることが大切です。

住宅購入では、購入できるかどうかだけでなく、将来どのような条件で手放せるのかも確認しておきたいところです。

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「5年間の転売禁止」と「5年以内の売却にかかる税金」は別の話


今回のニュースでは、転売制限とともに、不動産を短期間で売却した場合の課税強化も話題になっています。

しかし、この二つは異なる仕組みです。

千代田区が要請しているのは、対象となるマンションについて、引渡し後の一定期間、転売を制限する特約を設けるというものです。

一方、現在の税制では、個人が土地や建物を売却して譲渡所得が生じた場合、原則として所有期間によって税率が異なります。

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下であれば短期譲渡所得となり、一般的な税率は所得税・住民税・復興特別所得税を合わせて約39.63%です。

5年を超える場合は長期譲渡所得となり、一般的な税率は約20.315%です。

ただし、税金は売却価格そのものに課されるわけではありません。また、自宅の売却では、一定の要件を満たす場合に特別控除などの適用を受けられることもあります。

ここで注意したいのは、購入から単純に5年間が経過すれば、必ず長期譲渡所得になるわけではないという点です。

契約上の転売制限が終了する時期と、税法上の所有期間の判定は、別々に確認する必要があります。

なお、短期譲渡所得に対するさらなる課税強化については、2026年10月29日時点で具体的な制度が決定したわけではありません。

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神戸市の「空室税」は住宅購入者にも関係する?


神戸市では、居住実態のないマンションの住戸などに対する新たな課税制度、いわゆる「空室税」の導入が検討されています。

背景には、都心部のマンションで居住していない所有者が増えることによる、管理組合の運営や地域コミュニティーへの影響などがあります。

ただし、2026年10月29日時点で、神戸市の空室税が正式に導入されたわけではありません。

また、全国の空き家やマンションの空室に一律に課税されるという制度でもありません。

住宅購入者として考えておきたいのは、購入後の利用方法によって、将来の保有コストが変わる可能性があるという点です。

例えば、将来の住み替えに備えて、購入したマンションを売却せずに保有する場合です。

その間も固定資産税や管理費、修繕積立金などの負担は続きます。

今後、特定の地域で新たな課税制度が導入されれば、保有に必要な費用が変わる可能性もあります。

もっとも、今回の神戸市の検討が、ほかの地域でも同じ制度として導入されると決まったわけではありません。

住宅購入では、現在の維持費だけでなく、将来の制度変更にも関心を持っておくことが大切でしょう。

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転売規制が始まればマンション価格は下がる?


短期転売への規制が強化されれば、マンション価格が下がるのではないかと期待する方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、投資目的の購入が抑制されれば、一部の物件では購入希望者の構成が変化する可能性があります。

しかし、転売規制によってマンション価格が必ず下落するとは限りません。

住宅価格には、土地の取得費用や建築費、立地条件、供給戸数、住宅ローン金利など、さまざまな要因が関係しています。

また、短期転売が減少すれば、中古マンションとして市場に出てくる物件数が変化する可能性もあります。

したがって、今回の規制の動きだけを理由に、マンション価格が下がると判断することは適切ではありません。

住宅購入を検討する際には、規制による価格下落を期待して判断を先送りするのではなく、希望する地域の物件価格や供給状況を確認することが重要です。

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東松山市・熊谷市で住宅を購入する場合は?


今回の千代田区の転売制限要請は、東京都心部の一部の新築マンションを対象とした動きです。

そのため、東松山市・比企郡、熊谷市などで販売されている新築戸建住宅や中古住宅、土地について、今回の要請によって直ちに5年間の売却制限が設けられるわけではありません。

しかし、住宅購入後の売却可能性を考えておくことは、地域や物件の種類にかかわらず重要です。

例えば、住宅ローンを利用して購入した住宅を、数年後に売却する場合です。

その時点で住宅ローンの残高が多く残っていれば、希望する価格で売却できても、借入金を完済できない可能性があります。

また、土地や中古住宅では、接道条件や建物の状態、法令上の制限などによって、将来の売却条件が変わることもあります。

住宅購入では、現在の暮らしやすさだけでなく、将来売却する必要が生じた場合のことも考えておきたいところです。

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住宅購入では「買うとき」と「売るとき」の両方を考えたい


FFP不動産コンサルティング株式会社では、東松山市・比企郡、熊谷市をはじめ、埼玉県内・東京都内で、新築戸建、中古戸建、土地、マンションなどの購入相談を承っています。

住宅を購入する際には、物件価格や住宅ローンの返済額、立地条件などを重視することが一般的です。

しかし、住宅は購入した後も長期間所有する資産です。

将来、転勤や家族構成の変化などによって、売却が必要になる可能性もあります。

今回の千代田区による転売制限の要請は、住宅購入者にとって、購入後の売却条件を考えるきっかけになるニュースだといえるでしょう。

特に、転売制限のある物件を購入する場合には、契約内容を十分に理解することが重要です。

また、転売制限のない住宅であっても、住宅ローンの残高や将来の売却価格などを考慮する必要があります。

住宅購入で大切なのは、購入時に無理なく支払えることだけでなく、将来、生活環境が変わった場合にも対応できることです。

これから住宅の購入を検討する方は、物件の魅力だけでなく、購入後の利用方法や売却の可能性についても確認することをおすすめします。

住宅購入や資金計画についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。




※本コラムは、2026年10月29日時点の報道および公表情報をもとに、マンションの転売制限や課税制度の検討状況について、住宅購入者向けに一般的な注意点を解説したものです。千代田区の要請は全国一律の法的な転売禁止ではなく、実際の売買契約における特約の有無や内容によって取扱いが異なります。また、短期譲渡所得への課税強化や神戸市の空室税についても、具体的な制度内容や導入時期が確定したものではありません。住宅購入に際しては、個別の売買契約や最新の制度をご確認ください。税務上の判断については、必要に応じて税理士などの専門家にご相談ください。

監修・執筆:FFP不動産コンサルティング
代表 藤本 元純



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