
住宅ローン選び:金利の選び方と団信(団体信用生命保険)の基礎知識
【2024年以降の住宅ローン選び】
金利タイプの見極め方と団信(団体信用生命保険)の基礎知識
2024年3月、日本銀行が長らく続けてきたマイナス金利政策の解除を発表。
これを機に住宅ローン市場も静かに転換期を迎えつつあります。
本記事では、これから住宅ローンを検討する方に向けて、金利の選び方のポイントと、いざという時に家族を守る団体信用生命保険(団信)の基本についてわかりやすくまとめました。
住宅ローンの金利タイプとその特徴
住宅ローンには複数の金利タイプがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 金利タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 固定金利型 | 借入時の金利が完済まで一定 | 将来の返済額が確定し安心 | 変動型より金利が高め |
| 変動金利型 | 金利が年2回見直される(4月・10月) | 低金利時は返済額が軽くなる | 金利上昇時の返済増リスク |
| 固定期間選択型 | 当初のみ固定(例:10年固定)→以降は変動 | 返済初期の安定感+低金利 | 固定期間終了後の変動に注意 |
| ステップダウン型 | 金利が段階的に下がる仕組み(対応金融機関は限定) | 将来的な返済額が軽減される期待 | 商品条件が複雑、取扱少 |
金利上昇リスクにどう備えるか?
2024年以降、金利の先高感が広がる中で、「変動金利」を選ぶ場合は以下のような視点で検討するのが重要です。
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✅ 金利が2〜3%上昇した場合の返済額を試算しておく
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✅ 教育費や老後資金と重ならない返済計画を立てる
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✅ 繰り上げ返済や固定金利への変更が可能かを確認
「借りられる金額」ではなく、「将来も無理なく返せる金額」から逆算して借入額を設定しましょう。
団信(団体信用生命保険)とは?
住宅ローンに自動で組み込まれる“万が一”の備え
団体信用生命保険、通称「団信」は、住宅ローン契約者が死亡・高度障害になった場合、残りのローンが完済扱いになる保険です。
通常、保険料は住宅ローン金利に含まれており、別途の支払いは不要です。
【保障を広げる】特約付き団信の種類と特徴
最近では、以下のような「特約付き団信」を選べる金融機関も増えています。
| 特約の種類 | 主な保障内容 |
|---|---|
| がん保障 | がんと診断された時点でローン残高を保障 |
| 3大疾病保障 | がん・脳卒中・急性心筋梗塞などが対象 |
| 8大疾病保障 | 上記に加え、糖尿病・肝疾患などもカバー |
| 身体障害・要介護保障 | 所定の障害または介護状態で保障 |
| 就業不能保障 | 病気やけがによる長期休業時に返済支援 |
※一部特約は「全額免除」ではなく「一時猶予型」のものもあるため、契約前に内容を必ず確認しましょう。
【注目】金利上乗せなしの特約付き団信も登場
これまでの特約付き団信は、金利に0.1~0.3%の上乗せが一般的でしたが、
最近では追加金利なしで特約付き保障を提供する金融機関も現れており、選択肢が大きく広がっています。
金利・保障のバランスを見ながら、自分に合った商品を比較検討することが大切です。
団信に加入できない場合の選択肢は?
健康状態や過去の病歴により、団信に加入できないケースもあります。その際は以下の対応策を検討しましょう:
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✅ ワイド団信(持病がある方向けの引受緩和型)
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✅ フラット35(団信加入が任意)
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✅ 収入保障保険などの民間保険を代用する方法
住宅ローン契約前に、健康状態・保障の必要性・借入条件を総合的に設計することが成功のカギです。
まとめ|金利と保障のバランスが、将来の安心を左右する
住宅ローンは長期にわたる契約。
だからこそ、金利の選び方だけでなく、もしもの備えである団信の保障内容までしっかり理解して選ぶことが、将来の家計と家族を守るポイントになります。
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金利タイプの特徴を比較し、自分のライフスタイルに合う選択を
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団信の特約は「内容」と「金利上乗せ」の有無を確認
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年に1度は見直し・再試算して、無理のない返済計画を継続
FFP不動産コンサルティング㈱では、
✅ 金利動向に応じたローン商品のご相談
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✅ 資金計画・借入額のシミュレーション支援
など、初めての住宅ローンでも安心してご相談いただけるサポート体制を整えています。
金利・保障・生活設計をトータルに考えるなら、まずはお気軽にご相談ください。
